今日の小咄

前回までは、キャリア=「再現可能な職業能力」ということで、その自覚の仕方、高め方をお話しましたが、本日は、キャリアのバランスについて、お話します。
キャリア(職業能力)を考えるには、そのバランスを考えてみる必要があります。そうすることで強み、弱みが見えてきて、今後伸ばすべき部分、補うべき部分が分かってきます。その為には、そういったキャリア(職業能力)を包括的に分解した理論を探してみる必要があります。
キャリア(職業能力)を分解する方法はいくつか世に知れ渡っているものがあります。有名なものに、「カッツモデル(カッツ曲線)」というものがあり、私はよく、その分類で整理しています。カッツとは、人の名前で、ハーバード大学のマネジメント研究をした教授で、マネジメントの能力を テクニカル、ヒューマン、コンセプチュアルという3つに分解した人です。 カッツは、これらの能力を、ローワー、ミドル、トップ の3段階のマネジメント層に適用しましたが、それはそのまま、会社の役割階層に当てはめることができます。
カッツ.jpg
図の通り、下の階層では、テクニカルなスキルが多く求められ、上位に行くほどに、コンセプチュアルなスキルがもとめられるようになります。
これは、大変わかりやすい分類だと思います。皆さんも、まずは、自身のスキルをこういったものに当てはめて、どこにどの程度のスキルをもっているかを確認してみてください。次に、それがキャリア=『再現可能な職業能力』という意味ではどうかも考えてみてください。つまり、その分野において、自分がその能力を他人より有益なものとして説明ができるかということまで考えてみて欲しいということです。
テクニカルな部分は考えやすいでしょう。でも、コンセプチュアルな部分、ヒューマンな部分は、説明しようとすると難しいと思います。それは、もしかしたら、その分野での、一般的な学習が足りないことを意味しているかもしれません。
特に我々は、人の能力を判定する部署の人間です。その個人が、どのように、コンセプチュアルな分野で優れているのか? ヒューマンなスキルで優れているのかを、測定することが求められます。
基本は、前回お話した分解です。たとえば、ヒューマンスキルは、傾聴力、質問力、感受性などに分類ができると思います。傾聴力は、反応、あいづち、繰返し、言い換え、代弁 といったスキルに分解されていきます。
ただし、カッツ・モデルをはじめとする能力、キャリアの分類は、決まって一つのものがあるわけではありません。いろいろな人がいろいろな分類をしているとおもいます。その為、そういった多くの分類を学習し、自分の中で、他人に説明できるだけの整理が必要なのです。